中華製空気清浄機=空気を汚さない灰皿
Amazonの怪しい中華製ガジェット郡の中でも比較的流通量の多い空気清浄機。大手メーカーとは異なり灰皿のような独特な形状から通称「空気を汚さない灰皿」とも呼ばれています。空気を本当に綺麗にしてくれるのかは疑問ですが、少なくとも空気清浄機である以上は空気を汚すことはないかと思います。ということは灰皿のオブジェ?
どこからどう見ても灰皿です。左が加湿ユニットで右が空気清浄機本体となります。構造的には本体下部より空気を吸入し、自称HEPAフィルターと中身がスカスカの備長炭ユニットを空気が通過することで綺麗にする仕組みです。極論で言ってしまえば空気清浄機というよりもマスクに近い性質をもっているのだと思います。
本体だけならそこそこコンパクトな印象です。イメージ的には箱ティッシュ5箱分くらいの高さ。商品ページの動画紹介を見てみると、密閉した空間内に充噴された色のついた煙を数分間で吸い取ってしまう映像を観ることができます。これだけ観るとめちゃくちゃ高性能な気もするのですが、そもそも怪しい中華製なので信憑性は微妙です。
こちらは本当にオマケ程度の加湿ユニット。水をフィルターに吸収させ気化させる仕組みなので分類上は気化式になると思います。加湿機能は主に3タイプが主流であり、電気代がかかるが雑菌の繁殖が少ない「スチーム式」、スチーム式の正反対の性質をもつ「超音波式」、電気代が不要だけど加湿能力に難がある気化式に分けられます。
とりわけ気化式は洗濯物を室内に干すのと実質的には変わらないため、エアコンを付けているのなら洗濯物を干したほうが一石二鳥なのでは感は否めません。
左が加湿器内部のフイルター、右か空気清浄機内部のフイルターです。
加湿ユニットを空気清浄機に載せることでほぼ完璧な灰皿が完成です。空気清浄機から送られた風が加湿ユニット内を通って外に拡散される構造なので、通常の気化式よりも効率良く水分を拡散することができます。もちろん邪魔であれば加湿ユニットだけを取り外して単体で使用することも可能!夏場は本当に灰皿のオブジェとして活用できます。
むしろ加湿ユニットを載せると本体上部のスイッチパネルが使えなくなるので付属のリモコンは必須です。どうしてこうなった(笑)
そして中華製ガジェットの最大の特徴でもあるのがこの無駄に光るイルミネーション!むしろ空気清浄機能ではなくこちらが主役です!基本的に時間経過でゆっくりと色が変わるのですが、見た目が安っぽくて嫌な人は設定でオフにしたり一色で固定することも可能。ただ電源をオフにすると設定がリセットされるのでまた光り始めます。
私のように2Gの携帯電話…いわゆるMOVA世代にはパカパカ携帯(死後)の背面に鎮座するiモードマークみたいに「光ることが一種のステータス」でもあったので受け入れやすいのですが、今の世代の人たちにとってはこのグラデーションが「オタクっぽい」ということで敬遠される傾向もあるそうです。光るアンテナなんて知らないだろうなぁ〜(笑)
ということで肝心の空気清浄機としての性能ですが、さすがに国産大手メーカーのダイキンやSHARPには到底叶わないと思います。しかしながら効果が全然ないわけではなく、試しにペットのトイレ付近にこの空気清浄機を置いておくと明らかに匂いが低減されていることが確認できます。少なくとも脱臭機能はありそうですね。
最大の特徴はその安さにあるので、各部屋に1台ずつ置いたとしてもほとんどコストがかかりません。空気清浄機は構造的にもモーターでファンを回転させるだけなので、怪しい中華製であったとしても故障のリスクは少ないと言えるでしょう。大きな部屋には適していませんが、10畳以下の部屋であるならそこそこ使える空気清浄機であると思います。
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