キラーソフト>>>デザインの典型的な図式
PS2と同様、いやそれ以上の性能!…と期待されていたPS VITA。先進的な有機ELディスプレイの採用や積極的な通信ネットワーク環境(PSネットワーク)の整備、デュアルアナログスティックの採用など、人気モデルであったPSPの後継ということで発売前からかなりの反響を呼んでいたのですが…
…
……
大爆死(笑)
発売直後から頻繁に発生する初期不良の嵐!電源が入らない!画面が黒くなる!幽霊が映ったと思ったら自分の顔だった!など…。とりわけフリーズしたまま電源が切れないという動作不良はヤバかったですね!でもね、本当にヤバかったのはメーカーの対応。電源を切れないバグに対してメーカーからの返答は…
- SCE「放置すれば電池がなくなって勝手に電源が切れるんご。だから心配ないんだお。」
この発言に切れたのは電源ではなく消費者でした。
かくして最大の期待をもたれて世に放たれた携帯ゲーム機界の片翼の天使、セフィロスことVITAにはそもそも翼がなかったのです。まさしく開始から10秒で海に落下する鳥人間コンテスト(懐かしい)のように。発売から9年の月日が流れ、PS VITAはメーカーからも忘れ去られた存在に…。
SIE「VITA?なんだそりゃ?」
はい、前置きが長くなりましたが今回はクローゼットで眠っていたPS VITA君を無理やり起こして参りました。神経質な性格なので箱はもちろん保証書やアダプタ類、付属品、ドコモ3GのSIMカードまで工場出荷状態のまま保管してあります。もはや新品状態!
なんかね、付属の消耗品を使いたくないんですよ。FFとかやっててもエーテルとかエリクサーとか後で手に入らないものってなぜだか使いたくないんです。ポケモンのマスターボールも最終的に使わないままゲーム自体に飽きて終わってしまいます。つまり宝の持ち腐れ状態です。
VITA本体はこんな感じ。箱を開けた瞬間に「これはヤバイな」ってフラグが立ってたのですが、案の定カッコ良すぎる!カラーリングもブラックの筐体にガンメタの縁取りなんて王道中の王道ですよ!AppleのiPhoneがカッコいいと思える理由とほぼ同じだと思います。
電源オン!
電源を入れるとPSマークが青く光ります。これまためっちゃカッコいい!雰囲気的にはかつてドコモで発売されていたプレミニ(初代のブラックモデル)に近いものがあります。ちなみにPSマークが光るのは初代のみです。マイナーチェンジモデルにあたる新型は光りません。
有機ELディスプレイなのでどの角度から見ても発色が鮮やかで綺麗に見えますね。バックライトが存在しないので黒の表現がめちゃくちゃ黒!液晶だと裏からバックライトで照らさないといけないので若干白みがかった黒になってしまいます。このあたりは有機ELの強み。
背面タッチパッド。あんまり使った記憶がありません。PS4とかのリモートプレイ時(PS4を無線で繋いでVITA本体でプレイできる)にL2やR2(L3、R3)が割り当てられます。ソフトに恵まれなかったVITAにはどちらかというとリモートプレイでの用途が多かったかも。
実はガンメタの縁取り部分は金属らしいです。新型ではプラスチックのシルバー塗装になってしまいましたから明確なコストダウンといえます。ただ充電端子については汎用のUSB-Bが使えることが新型の利点ですね。初代は専用の端子が必要なので充電器を忘れた際に出先で代用がききません。
ちなみにこのVITAは3DSLLと異なり売る予定はありません。とにかくデザインが美しすぎて使わずに飾っておきたいんですよ(笑)そもそもVITAには絶対的にやりたいようなソフトに恵まれていません。PSPがもてはやされたのはモンハン3rdやFFクライシスコアが名作すぎたからです。
ハードの売上はソフトの充実さによって影響されます。とにかくモンハンがNintendoに取られたのは致命的でしたね。実際にPS4になってモンハンワールドとして帰ってきたときにはソフトもハードも爆売れだったじゃないですか。それだけキラーソフトは重要。
モデル末期だったゲームボーイが息を吹き返したのはポケモンのおかげです。販売から7年が経過したPS4が持ち堪えているのはモンハンのおかげです。Xboxは知りません。そんなの存在しません。ようするにVITAはゲーム機としての価値は皆無だということです。
ただプロダクトデザインとしての完成度は素晴らしいの一言です。これほどまでにSONYらしさ(高品質、高性能、大爆死)を体現したガジェットを未だかつて見たことがありません。ちょっと高価な大人のインテリアとして考えればVITAも報われるんじゃないでしょうかね♪
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