本格的なノンフライオーブン(Cuisinart Air fry Oven)

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ノンフライヤーではなくノンフライオーブンという選択

4年間以上愛用していたIKICH ノンフライヤーの後継としてこちらのノンフライオーブンを手に入れました。前記事のケトルと同様に某ポイントを使用した為、購入費用はなんと0円!店頭での実勢価格が29,800円(Amazonだと16,830円くらい)なのでノンフライ系調理器具の中では割と豪華なタイプだと思われます。

IKICH ノンフライヤーはリベログ内でも頻繁に登場するのでその愛着度が伝わるかと思いますが、購入から4年間が経過しているのでそろそろ交換の時期かなとも思っていました。さすがにテフロンが剥がれてしまうとノンフライヤーの最大の利点である後片付けの容易さにも影響が出てしまいます。

そこで前述した某ポイントを何かに使えないかなと相方と考えた挙げ句(カタログギフト形式)とりあえずはケトルとこのノンフライオーブンにしようという結論に至った次第です。ノンフライヤーはレパートリーにはなかったのですが、ノンフライオーブンならノンフライヤーに近い使い方が出来るのではないかと…。

ちなみにオーブントースターとノンフライヤーの違いはフィンの有無にあります。平たく言えば熱風を当てるか否かの違いです。ノンフライオーブンもフィンが搭載されているのでどちらかと言うとノンフライヤーに近い構造になっているのですが、元がオーブンなのでフィンを使わずにオーブンとして焼くことも出来ます。

内部もノンフライヤーのトレイ型ではなくトースターベースのバケット型なので余分な脂が下に落ちる構造は同じですが、トレイよりも熱伝導の効率が良く、広さもあるので調理の汎用性が高いところがポイントです。これだけ聞くとノンフライヤーの上位互換的な位置づけにも見えてきますよね。

でも実際にはノンフライヤーは衰退しているどころか年々進化を重ねています。オーブンレンジがあってもトースター市場は未だに残っています。つまりノンフライオーブンが完璧であればノンフライヤー市場は徐々に減少傾向になっても良いはずなのですが、そうでもないので意外と用途が被らない可能性もあります。

果たしてクイジナートのノンフライオーブンはノンフライヤーの代わりとして使用することが出来るのか…。実際に私の好きな鶏肉と鮭を焼いてみて検証していきたいと思います。

DESIGN

デザイン面に関してはめちゃくちゃ好みです!スタイリッシュさとレトロさがほぼ完璧にまで融合した素晴らしいプロダクトデザインだと思っています。近代的で洗練された雰囲気にも横浜赤レンガ倉庫のようなレトロな雰囲気にも両立出来るデザインってなかなかお目にかかれないんですよ。

写真やホームページを見て当初はブラックだと思っていたのですが、実際にはブラックではなく真鍮…ようはディズニーシーの海底2万マイルに置いてありそうな金属の質感をしているのでイメージよりも見た目がスタイリッシュです。全体的にサラサラとした冷たい触り心地なので質感に拘りがある人も満足できそう。

多くのプロダクト製品が周囲との調和感を重視しているのに対し、クイジナートはあくまで自身の存在感…どこに置いてもクイジナートであることが分かるようなデザインになっています。ロゴマークを見ないとどこのメーカーなのか分かりづらい製品が多い中で、これだけ分かりやすいのはクイジナートとアラジンくらい。

バルミューダは無印良品に並んでいても違和感がない質感をしているので個性的かと聞かれたら正直微妙なラインです。とりわけバルミューダのコードレス掃除機はメーカー公式価格が54,000円なのに対し、家電量販店では12,800円という1/3以下の情熱価格で販売されています。価格は価値に相当するのでそういうこと…。

クイジナートは家電量販店でも定価(或いは少し低いライン)を維持していることが多いので、値崩れの少なさもある程度の評価を受けている裏付けであると思います。デザインに関しては個人の主観であると同時に好みの問題が一番大きいので、自分が気に入ったデザインを選べば間違いはないでしょう。

PERFORMANCE

ノンフライオーブンの特徴は調理するメニューに応じて様々な種類のトレイが付属しているところ。メッシュバスケット(左)は主に油もの、オーブンラック(中上)は主にトースト、トレイ(中下)は油ものを調理した際に落ちる脂を受け止めて熱線を守るもの、そして本体下部にはパンくずトレイが搭載されています。

これらと本体のスイッチを組み合わせることで調理のバリエーションが広まるといった感じですね。食パンも同時に4枚まで焼けるのでピザ1枚も余裕で焼くことが出来るでしょう。この選択肢の広さがノンフライヤーとの最大の差別化でもあり、日常的に様々な種類の料理を作りたい方に向いている製品です。

このレパートリーだけを見てもノンフライヤー以上に調理の幅が広がることは確実です。しかし調理例を良くみると、フライパンの併用だったり完全にノンフライオーブンで完結するかと思えばそうではないメニューもありました。本格的なメニューを作ろうとすると調理工程も増えるので仕方がないとは言えます。

ダイヤルは計4つあり、左から「モード選択」「温度設定」「タイマー」「トーストの焼き型」を選びます。モード選択を行うことにより上下2ヶ所あるヒーターの制御やフィンの作動の有無が切り替わるそうです。基本的にトーストモード以外は下部ヒーター保護の為に上部ヒーターしか作動しません。

購入する前は「下のヒーターもあるのなら調理中にひっくり返さなくても済みそう」と思ったのですが、同時に「下のヒーターに脂が落ちたら掃除はどうするんだろう」とも思っていました。油ものを調理する際はトレイがあるので脂が下にこぼれず、その反面両面焼き(反射熱ではなく)が出来ないってことですね。

ノンフライヤーと比べると高さが低く横に広い感じ。クイジナートは高さ29.2cm、幅29.8cm、奥行31.5cmなので一般的なオーブンレンジと同じくらいの大きさです。ノンフライオーブンはレンジの代わりにはならないので横に2台並べると絶妙に圧迫感があります。排気口も後ろにあるので壁にピッタリも厳しいです。

とりあえずコーナンで買ってきたチキンステーキ(レモンペッパー味)を調理して食べてみたいと思います。ノンフライオーブンなので油を使わないのはノンフライヤーと同様ですが、構造的には少なからず差異があるので仕上がりが楽しみです。果たしてノンフライヤーのお役は御免になるのでしょうか。

まずは鶏肉を並べます。この時点でこのサイズの鶏肉が2個しか入らないノンフライヤーとは差別化できていると言っても良いですね。一気に4枚焼ける快感は何とも言えない魅力があります。この感覚は最近購入した三菱アイのシート数が4つあることへの感動と非常に酷似しています。Z4は2シーターなので…。

とりあえず強調してお伝えしたい感想が2点あります。

  • 旨そう!
  • 時短!

焼き始めから2分ほどで鶏肉の表面がグツグツとし始め、3分ほどでジュワっ…5分以降のドラマティックな鶏肉のダンスはうっかり見入ってしまうほど完璧な焼き具合でした。エアーフライモードは上部ヒーターしか使われていませんが、下部のトレイが良い感じに反射熱を生み出して効率良く焼けているのだと思います。

たった8分で鶏肉をひっくり返す手間もなく外はカリッ、中はジュワっなチキンステーキが出来上がるのは感動的ですね。ノンフライヤーだと最初に6分、ひっくり返して6分、後は様子見の6分が必要になるので何だかんだで20分間はかかってしまいます。これが230℃の火力の影響なのか熱伝導効率の影響なのかは分かりません。

当然ながらオーブンなので調理中の内部の様子がガラス越しに見えるのはメリットが大きいですね。ただ注意点としては後部排気口からの煙が凄い!とにかく凄い!ノンフライヤーの感覚で換気扇を小で作動させていたらみるみると煙が充満してきました。慌てて窓を全開にしたのはご察しの通り(笑)

最初の数分間は煙が出ているのかさえも分からなかった為、本格的に鶏肉が焼かれ始める3分後以降に急激に煙が出てくるイメージです。なので最初の印象で安心せず、しばらく様子を見るか換気をしっかりと行ってから他の作業に移ったほうが良いですね。とりあえず火災報知器が鳴らなくて良かった。

味はとにかく最高!

やはりノンフライ系と鶏肉の相性は抜群です。正直サイゼ○ヤのチキンよりも遥かに美味しい!かつてIKICHのノンフライヤーが私の料理人生に多大な影響を与えたように、このノンフライオーブンからも想像を超えた感動を得ることが出来ました。自宅で美味しい料理を食べられる幸せは何物にも代えがたいものがあります。

そして肝心の…。

掃除…。

そしてこのノンフライオーブン唯一の、そして決して無視の出来ない致命的な弱点…。

とにかく後片付けが激務でした…。見た目通りメッシュバスケットにはテフロン等の加工がないため素材や焦げが付き放題!おまけに擦っても落ちない!重曹や熱湯も効果なし!でも見た目的に汚いのは苦痛だから洗剤と歯ブラシを浸かってコツコツと汚れを落としていくという地道な作業…。

トレイに関してもすぐに汚れが落ちそうな見た目をしているのにこれがなかなか落ちない!洗剤を付けたスポンジで擦ってもこびりついた脂が延びるだけで取れてはいないんですよね。アルミだからかな…。鉄とかステンレスと違ってアルミ素材って脂の落ちが悪いですよね。理由は良く分からないけど。

我が家でノンフライヤーがなぜ重宝されるのか?

手軽に美味しい焼き物が作れるから?

確かにそれも魅力のひとつですが、それ以上にトレイとバケットを洗うだけで後片付けが完了してしまう手間の少なさが最大の魅力なわけですよ!調理時間が5分であっても20分であっても1分もあればトレイもバケットも綺麗になるんです。ようするに調理の手間に対して手入れの手間がほとんどないのがノンフライヤー。

反面クイジナートは8分の調理に対して掃除に15分もかかるので完全にノンフライヤーとは逆の性質を持っているんです。結局調理が時短できても掃除に時間がかかってしまったら実質プラマイゼロなわけです。これはさすがに本末転倒ですよね。なのでもう少し付属品の素材やら構造やらを吟味してほしかったです。

ちなみに我が家の食卓では常に主役の座に輝いている鮭も調理してみました。鮭なら魚特有のサラサラとした脂しか出てこないので掃除も少しは楽になるかもしれませんよね。

そんなことはありませんでした…。いや、味は本当に格別なんですけどやっぱりと言うか掃除の手間は鶏肉とほとんど変わりません。厳密に言えば鶏肉よりかは若干掃除が楽なんですけど、それってデブが2キロ痩せてもジャンルとしてはデブであるのと同じで手間がかかることには変わりないんですよね。

これって家庭にスチームクリーナーがあることが前提なんでしょうか。それとも頻繁に掃除をすることを想定していないのでしょうか。いやいや…使ったら普通洗いますよね。味は本当に良いんです!鶏肉だろうが魚だろうが味の良さに関しては太鼓判を押せるんですけど、それを通り越して手間のインパクトが大きすぎます。

ノンフライオーブンの本質は多目的グリル

結論から言うとクイジナートのノンフライオーブンはノンフライヤーの代わりにはなりませんでした。「余裕のある時間」「厳選された食材」「有り余る体力」の3要素が揃えばクイジナートで調理をしたほうが幸せになれます。だけどこの3つのどれかが欠けただけでもノンフライヤーの利便性のほうが勝ってしまうんです。

このノンフライオーブンの性質はコンロに付随しているグリルとほとんど同じです。上部ヒーター、網焼き、罰ゲームのような手入れの必要性…まさしくグリルそのものです。個人的にはグリルが大嫌いなので(すぐ汚れるから)、その代用としてノンフライヤーがめちゃくちゃ活躍してくれているんですよ。

結局グリルではスペース的に無理のある大きめの食材であっても、広い空間を活かして焼くことが出来るのがノンフライオーブンの最大の強みです。なので本格的な調理をしたい時はクイジナート、気軽に焼き鳥やから揚げを食べたい時はノンフライヤーといったような棲み分けが大切になるでしょう。

とりあえず日常の料理を楽しくしてくれるツールであることには間違いがないので、今後どのような食材が調理に適しているのかを模索していくのも面白いかもしれません。脂の落ちないピザやトーストなんかは向いているかもしれませんね。人生は長いので工夫を楽しむをモットーに生きていきたいと思います(深い)。

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