GLAのTVキャンセラーを取り外す

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走行中でもTVを見られるようにするTVキャンセラー

通常だと走行中にTVを見られない

TVキャンセラーとは自動車が走っていてもTVの画面を映したままにすることができる後付け装置のことです。通常、走行中はTVを見ることができず「音声のみでお楽しみ下さい」や「TVは停車中にご利用下さい」などの表示が出てきます。簡単に言えば車はデフォルトの状態で走行中にTVを見ることができません。これは運転者が走行中にTVを注視してしまうと道交法違反になるからです。

一方で運転者ではなく助手席や後部座席の同乗者がTVを見る分には「運転者」ではないため違反になりません。同乗者に対して暇つぶしにTVを見せたいときなどに使用されるのがTVキャンセラーの役割といったところでしょう。私はTVを見ない人種なので、TVキャンセラーを付けてまでTVを見たい人の心理が分かりませんが一定の需要はあるそうです。

TVキャンセラーを付けるとナビのGPSがバグる

TVキャンセラー最大の難点が「ナビが使えなく」なること。TVキャンセラーはGPSなど自車位置を特定するパルスを遮断することで「この車は止まっていますよ」と騙す装置なので、当然ながらナビは正常に作動しなくなります。これだと不便なので切替スイッチが付属しているモデルもありますが、私のGLAは常時オンタイプなので常にナビが使えずTVだけ見られる状態です。

前述した通り私はTVの雑音が苦手なので(TVをつけっぱなしにしていると耳障りで耐えられない)一生TVがなくても平気なタイプです。逆に旅行が好きで遠出はするのでナビのほうが必須の機能となります。必要な人にとっては救世主であるTVキャンセラーも、必要のない人にとってはただのゴミです。ゴミはゴミ箱に捨てないといけないので早急に摘出しましょう。

取り外しの作業開始

メルセデスのエアコンルーバーを取り外すには専用の工具が必要

TVキャンセラーを摘出するために、まずはオーディオユニットを外します。そのためにはメルセデスでよく採用されているこの丸型エアコンルーバーを取り外す必要があるのですが実はこれが一番厄介です。専用の工具が必要なだけでは金具が固すぎて引っ張ってもなかなか外せません。壊れるんじゃないかと思うくらい力強く引っ張る必要があるので精神的に摩耗します。

この細長いハリガネのようなものをルーバー内の穴に引っ掛けて、グッと引っ張ります。

エアコンルーバーが取れた図。ちょっとでも手加減するとなかなか取れないので、ここは勢いでなんとか取り外しました。構造的には金属製の爪4箇所で固定されています。外れた瞬間は吹っ飛んでくるので、弾丸をよけるようなマトリックス並の瞬発力が必要です。ちなみにオーディオユニットを取り外すだけなら中央のエアコンルーバーは外さなくても大丈夫です。

こちらのネジを緩めます。よく見ると一般的なネジの形状ではなく星形のトルクスですね。

ここで以前Z4の作業(ヒューズボックスにアクセスした際の)で使用したトルクスの出番です。このトルクスはどこかのホームセンターで買ったものですが汎用性が高くて便利ですよ。

オーディオユニットを外す前にコンソールを傷つけないよう養成をしておきましょう。下の布はダイソーで購入した2枚入りの洗車拭き取り用タオル。

ガバっと出てきました!これで裏側のTVキャンセラーにアクセスできるはずです。

オーディオユニットの裏側はカオス

オーディオユニットの裏側は当然ですが配線でカオスな状態になっています。至るところにTESAテープが巻かれているのですがビビリ音対策かな?メルセデスは新車でもしばらく走るうちにビビリ音が発生しやすいことで有名なので、後期型に改良されるにつれて対策も施されるようです。このGLAは2016年式なので一部改良後の中期型になります(モニターサイズが前期型より少し大型)。

TVキャンセラーとご対面

奥のほうにエプトシールでぐるぐる巻きにされたTVキャンセラーが埋もれていました。これを他の配線に気をつけながら取り外します。

ミイラかな?

エプトシールを取り外し、こちらがTVキャンセラーの本体となります。筐体はデータシステム社の「TV-KIT(BTV935P)」という輸入車用のTVキャンセラーです。こいつのせいでナビがズレまくりました。どれくらいズレたのかというと23区某所から伊香保温泉に旅行、途中で位置情報がバグりだし、帰ってきた頃には千葉県勝浦市の太平洋上でくるくるしていました。

BTV935Pは「スイッチ切替タイプ」と「オートタイプ」があるのですが、前者のスイッチ式はオンオフでナビが使えるようになる一方、後者のオートタイプは名前の割には全然オートではなく常時オンのまま切替ができない⋯つまり外さない限りはナビが使えなくという熱狂的なTV信者しかメリットのないモデルになっています。私の場合は今後もTVは見ないので潔く撤去しました。

逆に別途スイッチを購入すればスイッチ切替式と同じように使うことができます。

メルセデスは輸入車の中でもDIYのしやすい車

あくまで同じドイツ車のBMWと比較した際のイメージですが、BMWは基本的に素人に触らせないような構造をしているのに対し、メルセデスはある程度知識があれば勝手に直してくれと言わんばかりの構造になっていることが多いです。例えばヒューズボックスに関してはアクセスしやすいように足元に配置されていたり、日産車のようにダッシュボード横に蓋付きで収納されていたりします。

ヘッドライトの球切れに関してもホイールハウスの裏側にスライドカバーがあってずらすだけでアクセスできるんですよね。パネル類はたまにトルクスが必要な場面もあるのですが、基本的には金具で留まっていることが多いので引っ張れば簡単に取り外すことができます。ようは業者にまかせなくてもドラレコやETCをDIYで後付けしやすい構造になっているんです。

今回のTVキャンセラーにおいては配線を加工する必要があるので専門的な知識は必要になりますが、オーディオユニットの裏側にアクセスするだけなら割と簡単にできます。とりあえず今回は悪の元凶(人によっては天使の恵み)を取り外したことでナビが使えるようになったので良かったです。

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