浴室乾燥機から除湿機に変えると10年間で約53万円の節約が可能!
2020年5月にAmazonで購入したアイリスオーヤマの除湿機(当時13,800円)がとうとうダメになりました。コンプレッサーが故障したのか定期的にエラーが発生してしまい、給水タンクにもほとんど水が溜まらなくなってしまいました。基本的に外干しが嫌なので(排気ガスとか防犯的な問題で)、除湿機がないと洗濯物が乾きません。
かといって浴室乾燥機はガス式ではなく電気式なので、すぐに乾くわけでもなく電気代がエアコン以上に高いので実用的とは言えないのが現実…。しかしながら除湿機であればすぐに乾かないのは同じだとしても電気代は破格的に安く、バスルーム内で使用すればカビ防止にもなるのでまさに一石二鳥といった感じです。
そしてこちらが今まで愛用してきたアイリスオーヤマの除湿機。安価で手に入る数少ない国内メーカー製の除湿機です。
購入してから4年ほどですが、ルーバーの軸が折れてフニャフニャになったこと以外は特に故障もなく毎日活躍してくれました。1年を通して極端に寒かったり暑かったりする過酷な環境下であるバスルーム内において、4年もフル稼働させていればさすがに故障するかなって感じ。値段の割にはよく耐えてくれました。
8時間使用してもご覧の通りタンクの中にはほとんど水が溜まっていません。通常なら8時間で70%くらいはタンクに水が溜まります。つまり現状ではコンプレッサーを使って除湿しているわけではなく、ただの送風で洗濯物を乾かしている状態です。私は学生時代から服に興味がないので、数少ない外出用の服が乾かないのは死活問題です。
そこで見つけたのが「タンスのゲン」なる謎メーカーの除湿機。
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実はタンスのゲン自体の存在は昔から把握していました。Amazonで「マットレス」や「家具」で検索すると割と高頻度でタンスのゲンに遭遇します。このような経緯から「タンスのゲン=家具屋さん」のイメージが強かったので、除湿機でヒットしたのは意外でした。中華製が猛威を振るう家電業界にあって正しい日本語が記載されている貴重な製品です。
価格もちゃんとした性能を謳う除湿機の中ではトップクラスに安い13,499円!冒頭で紹介したアイリスオーヤマの除湿機が15,800円にまで値上げを行っているので、実質的に多少信頼ができそうな製品の中では一番安い除湿機になります。しかも除湿能力はアイリスオーヤマの2倍以上である12L/日(アイリスオーヤマは5.5L/日)。
この時点でアイリスオーヤマの2倍の性能をもちながら価格帯が同じなのでちょっと怪しく感じてきました!
サイズは高さ46cm、幅30cm、奥行き19cm。重さは10kg以上あるので持ち運ぶのは決して楽ではありませんが、除湿機としては珍しくキャスターが付いているので転がして移動できます。
裏面もシンプルで良し!
タンク容量はアイリスオーヤマの半分以下である3L。レビューで「持ち運び時に水が垂れる」という意見を反映してか、水が出てくる部分にシリコン製の蓋が装着されています。製品ページを見ると頻繁に改良が施されているので、Amazon通な私としては一つの可能性が頭に浮かびました。この改良の速さと頻度…もしかして…深セン?
※深セン∶中国版シリコンバレーのような地域。安全性はさておきある意味中国らしくない無機質な高層ビルが立ち並び、これまた安全性を無視してドローンが飛び交うパッと見なら最先端な場所。日々競争が激しく技術の進歩が激しい。Amazonで見かける似たような掃除機や防犯カメラ類はほぼ深センで製造されるOEM品。
ドレンホースを繋げることでタンク容量を無視した連続運転が可能になります。洗濯物が多いとすぐにタンクが満杯になるので、これは非常に助かる付属品ですね。
アイリスオーヤマとのサイズ比較。右がアイリスオーヤマ(2020年製)で左がタンスのゲン(2024年製)。
バスルーム内で使用するときはこんな感じです。アース接続が必要になるので、バスルームではなく部屋で使用する際はアースがなくて設置に苦労するかもしれません。ちなみにバスルーム横のパウダールームには洗濯機を置くことを考慮してかアースがある場合が多いので、私のように洗濯物を乾かすことがメインであればバスルームが推奨です。
横のシールには「タンスのゲン株式会社 Made in China」の文字が印字されています。今では国内メーカー品のほとんどがMade in Chinaですが、文房具界に至ってはほぼMade in Japanで占められています。日本の文具って優秀ですからね。
タンスのゲンの除湿機には湿度表示機能があるみたいです。モードは主に通常の「強/弱」から「タイマー」「衣類乾燥」などが搭載されています。ルーバーはありませんが、風の勢いが強力なので特に問題はありません。
3時間後…。
なんとすでにポロシャツが乾きました!アイリスオーヤマのときは8時間でうっすら乾いたかなレベルだったので、この速さはまさに革新です!1日12Lの除湿能力は嘘ではない…と思います。
湿度の数値もかなり下がっていますね。バスルーム内の水滴も除湿機の下以外は(エプロン裏とかは分かりませんが)見事にカラッと乾燥しています。もちろん満足度は星5!耐久性は不明ですが、この除湿能力を保ったまま3年くらい使えれば13,499円というコスパの良さが確実なものとなります。必要な手入れは定期的なフィルターとタンク清掃くらい。
現状では夏というコンプレッサー式には最適な時期に使用しているのですが、気温が下がる冬の時期にどれくらい活躍してくれるのかは未知数です。ヒーターを搭載しているデシカント式に比べて冬場は確実に性能が落ちるので、夏場に外干しをしたくない人、或いは部屋の中の湿度を下げて冷房効率を向上させたい人には最適株なのではないでしょうか。
電気代の計測
まずはコンセントに挿した状態での待機電力。
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おおよそ1時間あたり0.02円です。コンセントを1日外さないことを想定して、1日あたりの待機電力は約0.24円、1ヶ月あたりの待機電力は約7.2円となります。
次に「弱モード」。
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1時間あたり2.97円、メーカーがなぜか1日8時間で計測したがる電気代表記だと洗濯物が乾ききらないので、厚手の物が集中しなければバスルーム内で確実に乾くであろう1日12時間で計測すると1日あたり35円、1ヶ月あたりの電気代は約1,050円となります。
次は「強」モード。
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なぜか「弱モード」よりも安い2.94円の数字を叩き出しましたが、おそらくこれは「弱モード」と「強モード」の違いがコンプレッサーではなくファンの回転出力によるものだと思われます。エアコンの風量を「弱」にしても「強」にしても電気代に大差がないのと同じように、モーターの回転機構のみの変化であればだいたい同じくらいの数値です。
つまり「強モード」の電気代は「弱モード」と同等か少し高いくらい(モーターの出力は確実に上がっているので弱より安いということはないかと…多分)。
次は「ランドリーモード」いわゆる洗濯物を乾かすためのモードです。
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室内の湿度だけではなく、洗濯物も同時に乾かしたい場合は基本的にこちらを多用することになるかと思います。1時間あたりの電気代は約3円、1日12時間使用すると36円、1ヶ月あたりの電気代は約1,080円です。意外と「強モード」と同程度の数値になりました。電気代においてはコンプレッサー式の利点が明確に現れた形となります。
ちなみに以前住んでいたマンションでは引っ越す直前まで除湿機を購入していなかったので、バスルーム内に標準の浴室乾燥機で洗濯物を乾かしていました。1日4時間ほど使用して(電気代が凄かったのでタイマーを設定していました)1ヶ月あたりの電気代は平均5,884円です。つまり1年間使用すると約70,608円となります。
除湿機(ランドリーモードを使用した場合)と比較すると1ヶ月あたり約4,804円の節約、1年間あたりだと約57,648円の節約、10年間だと約576,480円の節約になります。365日の稼働で約3年間で故障、買換(同製品で13,499円×3回の買換で40,497円及び物価の変動を考慮しない場合)を考慮しても10年間で約535,983円の大幅節約が可能です。
洗濯物はほぼ毎日乾かす必要があるので、考え方によっては10年後に約535,983円の臨時収入が入ると思えばかなり実質的な節約術ではないでしょうか。さらに浴室乾燥機にも寿命があり、賃貸でない場合はこれらを負担することになるので全体的な金額で考えると53万円以上の節約が見込めます。株式投資よりも確実に結果が現れるのが除湿機なのです。
個人的には中華製ノンフライヤー、中華製掃除機にこの除湿機(多分中華製)を追加して「中華製三種の神器」と表現しています。
※使用時以外はコンセントを外した場合の想定金額です。
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