ふつうに使える最低限
- 直列3気筒
- 1,200cc
- 79馬力/トルク10.8
代車で借りる機会があったのでレビューします。職場まで通う必要性があったので必然的に高速道路を使用し、走行距離は軽く100キロを越えました。なので10キロ程度しか利用しないシェアカーとは異なり、この車の特徴はそれなりに把握できたかと思います。
エクステリア
誰がなんと言おうが日産マーチのデザインをしています。先代と比べるとキープコンセプトながら少し爬虫類がかった顔をしていますね。お世辞にも質感が高いとは言えませんが価格が安いエントリーモデルなので仕方ありません。
日産にはノートという超絶優秀な弟がいるので、この世代になってマーチの影は格段と薄くなりました。この流れはマーチが主体でノートが空気だった先代時代とは大きく異なります。マーチの購入層は価格の安さから法人需要がそこそこあるそうです。
インテリア
メーターは良く言えば潔く、悪く言えばコスト削減丸出しなシンプルなものです。ハイブリッドでもないのにタコメーターすらありません。CVTなので必要ないと言われればそれまでですが、とにかく安っぽくてなぜか不安になります。
カチャカチャと質感の欠片もないシフトレバー。ただこのおもちゃ感が好きな人もいるかもしれません。要は好みの問題。レバー右側には「SPORT」というボタンがありますが、押してみても走行性能的に大した変化がありませんでした。飾り?
後ろの席はとにかく最低限って感じ。シートの硬さは適度で座れなくはないのですが、レッグスペース(足元)が狭いのでかなり窮屈。
荷室もふつう。手で触れるところのほとんどがガサガサとしている質感なので、たまに爪が引っ掛かります。
走行インプレッション
当たり前ですけど1,200ccの自然吸気にCVTの組み合わせですからアクセルを踏んでも遅くてうるさいです。ただ軽自動車のノンターボと比べれば倍の排気量があるので若干ですが余裕があります。3気筒なので瞬発力だけは抜群!
ハンドル、アクセル、ブレーキのすべてが軽いフィーリングです。低速時の切り返しは楽ですが、高速時の安定感は今一歩といったところ。実際に首都高を走ると隣を通過するトラックの風圧で車体が揺さぶられます。武者震いかと思ったら本当にただの揺れでした。
ちなみに実燃費は17km/Lくらい。燃費に関してはかなり優秀。
現状ワングレード体制
排気量は1,200ccしか用意されておらず、ハイブリッドモデルすらありません。自然吸気、スーパーチャージャー、e-POWERとラインナップに恵まれたノートとは対象的です。先代に用意されたターボやらカブリオレやらも消滅しました。まさに過去の人扱い…。
反面グレードの大幅な整理は購入者が迷わなくても済むメリットがあります。基本的にエアコンがオートになったりドアノブが豪華になったりするだけの変化なので、それがいらなければ一番安いモデルでも積極的に選ぶ理由になるのです。
近年高くなりつつある軽自動車の価格帯とほぼ重なるという事情もあり、コンパクトクラスの中では非常に手の届きやすい気軽さがあります。ただ税制的に軽自動車には負けてしまうので、車体サイズや安定感以外にも訴求力が欲しいところ。
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