【ELECOM EC-CO3】モバイルバッテリーだけは日本メーカーがいい

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危険性だけならモバイル焼夷弾

リチウムイオン電池は水をかけても燃え続ける

モバイルバッテリーにおける発火件数は年間44件(2023年東京消防庁調べ)にものぼるそうです。これは2年前のデータなので最新のデータは分かりませんが、少なくともモバイルバッテリーが発火する事案においては度々ニュースで取り上げられたりします。とりわけリチウムイオン電池は水をかけても燃え続ける性質があるので、爆発で皮膚に飛び移ってしまうと大火傷は必須です。

ボンバーマンにならないためにも

「ただ挿して使うだけ」といった認識だけではなく、正しい使い方や適切な充電回数、膨張の早期発見、そもそも信頼できるメーカーの製品を購入するなど気をつけるべき点は多々あります。万が一爆発や発火をしてしまった場合、単純にメーカーの責任だけではなく所持者が適切な使用方法をしていたのかによって責任の所在が変わることもあります。

また、内部機構が粗悪なモバイルバッテリーも多く流通しています。断線が不十分だったり、過電流保護の記載があってもまったく機能をしていなかったりするので、モバイルバッテリーにおける価格と性能は比例すると思って下さい。

Amazonで購入できる低価格帯のモバイルバッテリー

ELECOMが数少ないモバイルバッテリーの日本メーカー

Amazonなどで流通している「40,000mAhで1,999円」といった格安品のほとんどは怪しい中華製謎メーカーのものです。基本的に何かあってもメーカー自体が消滅することが多いので一番危険なのがこのタイプ。モバイルバッテリー大手のAnkerも実は中国メーカー。やはり人々はスーパーの卵にしても「安い」ことが重要なので、割高な日本メーカーは分が悪いわけですね。

割高だけど品質の良い日本製品、とりわけ手軽さを重視するモバイルバッテリー界隈において、安さもその手軽さのひとつという風潮が強いでしょう。そのため物価高の影響も含め、いつ燃えるか、そもそも燃えのるかも分からないリスクよりも安さを求めてしまうのが本音だと思います。ちなみに今回購入したELECOMのモバイルバッテリーはAmazonで2,399円でした。

これは怪しい格安中華製モバイルバッテリーよりもほんの500円高いだけですが、同じガジェットでもスマホの500円差とモバイルバッテリーの500円差では割高感が違います。ですので「とにかく安く」が追求された結果、多くの日本メーカーは勝負にならないと踏み撤退し、粗悪な中華製モバイルバッテリーが大量に流通する流れになったのだと思います。

私も「安さ」を最重視して格安中華製モバイルバッテリーを購入しましたが、使用し始めてからから2ヶ月ほどで手で触れないくらいの熱を発したことがあったのですぐに処分しました。このような経験から次にモバイルバッテリーを購入するときは日本メーカーのものにしようと考えていたのです。日本メーカーも100%安全というわけではありませんが、それでも多少は信頼できます。

同封品はシンプルに本体と超短いUSBケーブルのみ(CtoC)のみ

モバイルバッテリーへの充填にはUSB-Cを使用します。そのためかケーブル長が5センチ程度の超短いUSBケーブルが付属しています。ポケットの中でスマホと重ねて充電するのならともかく、カバンの中にバッテリーをしまいながらスマホを操作するのは現実的ではありません。

左側から「残量インジケーターボタン」「USB-C入出力」「USB出力」というシンプルな機能。厚さは約1センチくらいです。表面はサラサラとした塗装が施されているので、闇雲にラバー処理されるよりかは傷がつきにくくて良いと思います。ただめちゃくちゃ滑りやすいので、普段から掴んだものをスポスポと落としてしまう人(あまり掴む力を入れない人)には向きません。

基本的にモバイルバッテリーは落としたらほぼアウトと考えたほうが良いので、頻繁に落とし癖がある人は耐衝撃タイプの製品を買ったほうがいいと思います。

全体のサイズはトラックボールタイプのマウスくらい。男性のポケットなら入るかもしれませんが、女性のポケットには地味に大きい感じ。

インジケーターは残量が多いほど「●●●●」、少なくなるほど「●◯◯◯」といった具合に光ります。5ヶ所点灯しますが、左4つがバッテリー残量(青色)で一番右側が低電流切替インジケーター(緑色)。

残量ボタン長押しで低電流モードに切り替わります。低電流モードはワイヤレスイヤホンやスマートウォッチなどの消費電力が少ないガジェットを充電する際に使用するみたいです。

使いやすさと価格のバランスに優れている

ELECOMはPC周辺機器のサプライヤーとして非常に長い歴史があり、とりわけAC充電器に代表される電源関係や、USBハブなどの端子関係においてたくさんのノウハウを持っています。そのため頻繁に充電し、持ち歩く機会の多いモバイルバッテリーにおいても割と信頼のできる要素が揃っているので、極端な大容量が必要でなければELECOMのコスパは抜群だと思います。

サイズは容量に対してコンパクト…とは言えませんが、おそらくこのサイズは万が一内部で高熱が発生した場合のマージンを考えたもの。ようはデスクトップPCのほぼ全体が空洞であるように、冷却をするためには熱を逃がすための空間が必要になります。PCなら内蔵のファンで空気を外に逃がすことができますが、モバイルバッテリーにはファンがないためこれができません。

この厚さは内部の空間を確保することによって、ある程度熱の担保を確保しているものだと考えられます。逆に怪しい格安中華製モバイルバッテリーの場合は容量に対して極端に薄すぎるので(ボディをアルミにするなどの対策はされていますが)、安全性のマージンよりも「薄いほうが買ってくれる」といったユーザー心理を優先として設計している感があります。

もちろん格安中華製モバイルバッテリーにも良い商品はたくさんあると思いますが、それを見分けられるか否かになると話は別です。ELECOMは日本メーカーなので「アタリ」「ハズレ」を引くようなギャンブル要素はありません。今回ご紹介したEC-CO3は「決して大容量ではないけどスマホなら最低2回は充電できる汎用性」と「2,399円という低コスト」をバランス良く実現しています。

とりあえずモバイルバッテリーの選択に迷ったらELECOM EC-CO3は失敗のしない選択になるでしょう。

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