BMWの維持費は高い?

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BMWの維持費はメルセデスより高い

BMWを購入して早5年。外車に興味を抱いた人によく質問されるのが「BMWの維持費って実際のところどうなんですか?」という内容です。単刀直入に申し上げると「高い」という結論に至ります。ネットとかの情報ではなく実際に私が支払った維持費は国産車の比ではありませんでした。

私の所有しているBMWは2011年式のオープンカー、Z4です。2008年以降のBMWは一昔前の車体よりも信頼性が著しく向上したモデルが多く、いきなりエンジンが止まったりエンジンマウントがバキっと折れたり(経年劣化による硬化)なんてことはほぼありません。

ですが消耗品の交換サイクルが早いのと、その消耗品自体の値段が国産車の数倍はするので必然的に出費額は多くなります。とりわけBMWは最新の装置を使いたがる傾向があるので電装系部品の不具合が多く、また価格もそれに比例して高くなります。

一方で保守的な性質を好むメルセデスの場合はこうした電装系のトラブルが少なく、また従来の部品をより向上させたものを使用する傾向があるためBMWよりも部品代が安く調達できるそうです(BMWのディーラーさん談)。

つまりBMWの維持費が高くなる要因として多くを占めるのは交換部品のサイクルの速さと部品自体の価格の高さです。

車検も国産車より高くなる傾向がありますが、それは車検時に伴う部品の交換代金や整備料金の高さに起因するのものであり、税金自体は外車だからといって特別高くなるわけではありません。逆に言えば部品交換さえしなければ国産車の車検料金と大して変わらないです。

BMWは故障するのか?

幸いエンジンが壊れたりDCTが効かなくなったりといった大きな故障はありませんが(電動ルーフの油圧が壊れて60万近く請求されたことを除けば)、品質の問題からかエンブレムが飛んだり窓に貼ってあった純正シールが変色したりはありました。

昔のBMWに比べれば明らかに故障の頻度は少なくなりましたが、あくまで「少ない」というだけであり走っていればいつかは故障します。ほとんどの場合は特殊な機材に繋いでデータを更新することで解決するので、故障というよりかは電装系のトラブルといったところでしょうか。

ただ絶対に比べてはいけないのは国産車です。世界的に見ても日本車の耐久力は別次元に高く、BMWの耐久性は10万キロ走ってそろそろガタが出始めてきた軽自動車レベル(性能ではなくリスク的な面)です。購入から1年でミラーが開かないといった故障もそれなりに発生します。

各種消耗品による出費例

  • オイル交換(フィルター込)…24,206円
  • タイヤ交換(ランフラット)…240,683円
  • 車検(2回目)…331,068円
  • 冷却水補充…10,850円
  • ルーフ油圧修理…533,024円

ざっとこんな感じです。すべてディーラーで作業してもらっているので民間の整備工場だったら上記価格の7割程度で済むかもしれません。車検代金は国産車の2倍程度のイメージですね。2回目の車検はさすがに交換部品が多いので30万円オーバーはごくごく一般的。

ちなみに平均的な国産車の場合、オイル交換は3,000円〜4,000円程度、車検は80,000円〜150,000円程、冷却水の補充は2,800円程度です(トヨタハリアーを参照)。

こうであってほしいという希望的観測は絶対にダメ!

外車を購入して楽しい日常をおくっている人もいれば、予想外の出費に頭を抱えて泣く泣く手放す人もいます。とりわけ以下のような発想をする方は購入を控えたほうがいいかもしれません。

1.ローンで購入する

せめて一括で購入するだけの財力がないときついです。フェラーリを購入する人は購入後に発生する数百万円のランニングコストを支払える人だと思います。こういう人はそもそも2,000万円くらいキャッシュで支払えてしまう財力がある人です。

ローンを組んでも全額を支払い終わるまでのあいだに何回故障するか分かりません。もちろん故障の程度によってかかる費用もピンからキリなのですが、BMWで故障しやすいと言われるDSC(ダイナミック・スタビリティー・コントロール)は修理をするのに30万円くらいが相場となります。

私の友人でも車体のローンを組みながら、修理代金までもローンで支払う「なんで君これ買ったの?」的な人も存在します。結局のところその友人は月の出費が6万円を超えたあたりで生活苦から売却し、現在はダイハツの軽自動車に乗っています。

2.なんとかなるだろうと考える

買ってしまえば何とかなる…。

こんな典型的な希望的観測は絶対に避けて下さい!基本的にこのような「なんとかなるだろう」という発想は自分にとって一番良い展開(かろうじて許せる範囲の中で想像する)しか頭に浮かべていません。そんな上手い具合に物事は進みませんよ。

3.必要なくなったら売ればお金になる

確かにその通りかもしれませんが、基本的に外車の売値の相場はめちゃくちゃ安いです。理由は簡単で外車は維持費がかかるので消費者が敬遠するから。同じ車でも維持費が安くて人気のある軽自動車は中古車市場でもそこそこ価格を維持しています。

600万円で購入した外車が3年後に200万円以下になるなんてよくあることです。そもそも差額の400万円で日本車でも屈指の頑丈さを誇るクラウンを手に入れることができます。本当に外車が欲しいのか?外車でなければならないのかを真剣に考えておく必要があるでしょう。

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