三菱アイに標準の応急パンク修理キット
軽自動車らしからぬロングホイールベース、ファミリーカーにピュアスポーツの思想をねじこんでしまったMRメカニズム、これらを実現するためにホンダから技術供与を受けたセンタータンクレイアウト等…。室内スペースを犠牲にして(前後のスペースには余裕がある)デザインと走行性能に全振りした結果、収納面ではやや不便な面が目立ちます。
例えば必須装備とも言えるカップホルダーなんかは運転席(シフトレバーの前)と助手席に限られ後部座席には存在しません。MRと言えどもプロペラシャフトがあるので後部座席の床下はフラットではなく凹凸もあり、そもそも「荷物を置くことを想定していない」作りをしています。エンジンが後方にあるのでラゲッジスペースも広くはないし…。
そんな三菱アイには当然ながらスペアタイヤを収納するスペースなどなく、代わりに搭載されているのが応急パンク修理キット。
そう、代わりに搭載しているのが…。
あれ、どこに?
正解は後部座席の下。アイの場合は本来応急パンク修理キットが搭載されているであろうラゲッジスペースの下の部分にエンジンが鎮座しているため、残ったスペースがここしかなかったのでしょう。
座席は下部にある2箇所のフックを引っ張るだけて簡単に外れます。外れた座席は部屋に持ち帰ってソファーとして使えます(嘘)
この意味深な鉄板の下に応急パンク修理キットが搭載されています。鉄板は4本のプラスネジで固定されており、外すのは地味に面倒臭いです。
応急パンク修理キットがこんにちは!奥に空気を入れるためのコンプレッサー、手前の箱の中にはパンクしたタイヤの中に充分するためのスライムが入った容器が入っています。パッと見だと健康診断で使われるバリウムの容器に近い形状です。個人的にバリウムが苦手なので、見た瞬間胸焼けを起こしてしまいそうなパッケージングでした。
今回用があるのがこちらのコンプレッサー。
タイヤの空気を確認したり補充するくらいならガソリンスタンドでもできますが、わざわざそのためだけにガソリンスタンドに行くのも気が引けるし、給油しながらだと面倒臭いし、そもそもスタッフに声をかけるのすら躊躇してしまうほどの人見知りなので自宅で気軽に空気が補充できたらなと常日頃から思っていました。
タイヤの空気入れはAmazonで検索すればいくらでもでてきますが、考えてみればアイには応急パンク修理キットが搭載されているので、応急パンク修理キットがあるならコンプレッサーも入っているだろうと目論んでいたら見事に的中しました。
こちらが三菱アイに標準で搭載されているコンプレッサー。車のシガーライターソケットから給電するタイプです。
さっそくタイヤのバルブにソケットを差し込み、現在の空気圧をチェックします。
現状の空気圧は1.9。アイの適正空気圧は2.0なので、高速走行を考慮すると2.2までは補充したいところ。
スイッチを入れるだけで簡単に空気を補充できます。説明書がなくても誰でも簡単に空気を補充することができます。
アイの応急パンク修理キットの総評
めちゃくちゃ有能でした!
最近の車はデフォルトでUSBポートが付いているので電力の供給源としてシガーライターソケットを利用する頻度は減りましたが、それでも充電式バッテリータイプと比べると安定した定格出力を得られるのでシガーライター給電は地味にありがたいところ。その代わり使用中は常にエンジンをかけている必要があります。
コンプレッサーの作動音もそれなりに大きいので、深夜の寝静まった時間帯に使用するのはモラル的に避けましょう。タイヤの空気圧の低下は高速走行時のバースト(スタンディングウェーブ現象)にも繋がるので、定期的にタイヤの空気圧をチェックすることで万が一のトラブルを回避しやすくなります。何も起きないことが実は幸せなのです。
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