汚いものには蓋をする…エアコンルーバーの裏は世紀末

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季節の変わり目がクリーニングのタイミング

近年の住宅ではペアガラスの普及により結露が生じにくい構造になっていますが、一昔前の窓ガラスは冬になるとビッシリとした(明らかに体に悪そうな)結露が発生していましたね。これは室内の気温と室外の気温の温度差によるものですが、実はエアコンの内部も熱交換を行い室温を調整している構造上、常に結露は発生しています。当然これを乾かさないとカビの元凶に…。

少し想像して欲しいのですが、冷蔵庫や家具の裏側に溜まった埃に水滴を垂らすとカビ臭い匂いがしそうですよね。エアコンは基本的に毎日使用することが多いので、常に埃やゴミに水分を供給しているとなるとその気持ち悪さが分かると思います。結露のメカニズム的に暖房よりも冷房のほうが発生しやすいため、運転が終わったら送風で乾かす習慣があるとカビ防止に役立ちます。

エアコンフィンではなくエアコンファンのクリーニングが重要

気温が暑くなり冷房に切り替えた瞬間に送風口から吹き出すフレグランスな香り…いや、この世の全てをごちゃまぜにした闇鍋のような香りの正体こそが「カビ」です。厄介なことにエアコンのカビはルーバーの奥にある送風ファンにこびりつきます。作動時はファンが高速回転しているためカビを把握しづらく、停止時はルーバーが閉じているためそもそもファンが隠れてしまいます。

巷でよくある「エアコン洗浄スプレー」は送風ファンではなくアルミフィンの汚れを洗い流すものなので、ファンに発生したカビにおいてはほとんど意味がありません。つまり毎年エアコン洗浄スプレーで満足していると、カビをまき散らし続けていることに気が付かずに健康状態に害を及ぼす可能性があります。とりわけカビアレルギー持ちの方には致命的です。

まずはエアコン外部のクリーニングから始めます。普段は見えないエアコン上部もこのように埃が溜まっており、これらの埃に水分が含まれて経過的にカビ臭くなっていきます。まだ写真のような段階であれば掃除機で簡単に吸い取ることができます。

ここで活躍するのがAmazonで購入した3,980円のサイクロン掃除機!安全性を二の次にした安定の中華品質で埃を根こそぎ吸い取ってくれます。なんだかんだで中華製の掃除機は構造がシンプルなのか3年は故障もせずに使用できるので割と重宝しています。一方で中華製ドラレコなどの精密機械は突然煙が出たり画面がブラックアウトしたりするので基本的には信用していません。

最初に外せる部品は外しておきましょう。特に送風ファンをクリーニングする場合は、ルーバーと風向きを変えるパーツを外しておく必要があります。

この状態なら難なく作業できそうですね。感電防止のためコンセントも抜いておきましょう。

こちらが1年ぶりの送風ファンです。ご覧の通りカビがビッシリと群生しています。当たり前ですがエアコンの風はここから吹き出すので、カビアレルギーではなくともこんな状態の空気を吸うのは気持ち悪いですよね。表面を触るとヌチャっとしています…キモい。ここのカビを取る場合は業者にお願いするのが手っ取り早いのですが作業料で数万円は取られます。

もちろんDIYなら材料費のみでクリーニングできます。ただエアコンは基本的に高所にある都合上、腕を上げて作業をすることが多くなるのでそこそこ疲れます。

材料はこんな感じ。ダイソーで購入した90Lのゴミ袋、養生テープ、掃除用ブラシ、ビニール手袋、そしてホームセンターで調達したバスマジックリン。全部合わせても700円前後です。作業中に水が滴り落ちる可能性もあるので、いらないタオルが数枚あればなお良いでしょう。高所で作業するための土台も必要になります。私は折りたたみ式の脚立で作業を行いました。

ファンのクリーニングは想像以上に体力勝負

まずは水が床に滴り落ちないようにゴミ袋で養成をします。実はエアコンクリーニングはこの養成が一番大切で、そこそこの水を使うので養成テープでガッシリと貼り付けないと水の重さで袋が落ちてしまいます。ようはカビだらけの水が床に散乱することになるので、そうなってしまうと肉体的負担以上に精神的不安に押しつぶされそうになります。

送風ファンを片方の手で回転させながら、もう片方の手でバスマジックリンを満遍なく吹き掛けます。バスマジックリンは防カビ効果もあるのでエアコンの洗浄剤としては非常に優秀です。ただし送風ファンの端に位置する軸や電子基盤には水をかけないように細心の注意を払って下さい。不安な場合は電子基盤の上に養生テープなどを貼り付けておくと微妙に安心できます。

汚れを浮かせるために15分程放置!

汚れが浮いてきたらブラシでファンの隙間の汚れを落とします。これがかなりの重労働で、ファンの枚数もそこそこありながらも上を向いた形で作業を行うのでとにかく腕が痛くなります。ファンを簡単に外せるエアコンが発売されるとしたら真っ先に購入しますね。アイリスオーヤマさんお願いします。これが実現したらリアルにアイリスオーヤマ信者になります。

空になったバスマジックリンの容器に水を入れ替え、すすぎの段階に入りました。特にファンの端に水を当てるとボロボロとカビが落ちてきます。マジでキモい!

ゴミ袋に溜まるカビ水は圧巻の一言!絶対にヤバいことが本能的に分かるくらいカオスに満ちていますね。もちろんカビだけではなく様々な雑菌も含まれていますので、いかにエアコンのクリーニングが重要であるかが分かるかと思います。ゴミ袋の養成が中途半端だと水の重さに耐えきれずに落下してこの汚水が部屋中に撒き散らされてしまいます。養成って大事。

クリーニング後はゴミ袋を送風口に覆いかぶせるようにテープで固定し、15分程送風モードにしてファンを乾かします。この作業を行わないとファンに残ったカビのカスが銃弾のように飛んできます。

作業後、だいぶ綺麗になりましたね!これならしばらくクリーンな空気の下で過ごせそうです。

DIYなら3年間で162,000円ほどの節約

我が家にはエアコンが3台あるので、単純に業者に依頼すると18,000円程かかることから3台で約54,000円、1年に1度クリーニングを行うことを想定すると3年で約162,000円になります。仮に10年使用する場合は約540,000円発生することになります。今回は700円前後のグッズで2台をクリーニングしたので、単純に1台あたりだと350円くらいで済んだことになります。

例えば車のバッテリー交換を自分で行う場合はバッテリー本体代8,000円〜12,000円で済みますが、車検場などで交換すると45,000円〜80,000円くらい発生します。1度やってみると分かりますが、バッテリー交換なんて手順さえ守れば10分以内で交換ができるくらい簡単です。つまり人の「食わず嫌い(交換は難しだろうという思い込み)」を利用したかなり美味しいビジネスなのです。

エアコンのクリーニングも慣れれば体力は使いますが1時間程で完了します。浮いたお金で美味しいレストランに行ったり、将来のために貯金したりと色々と活用法があるはずなので、みなさんもチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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