えっ?ハンドル電動じゃないの?
- 直列4気筒
- 2,000cc
- 150馬力/トルク20.4
今回も代車です。見ての通り古いです。おそらくE90の初期型だから2006年式くらいかな?まぁ一応BMWブランドなので高級車の枠には属すると思うのですが、いかんせんデザインが古すぎてカローラとかマークXくらいにも見えてしまいますね。
エクステリア
「昔良く見たなぁ〜」的なテイストです。全体的なメリハリはきいていて、そこそこ重厚感を感じるあたりはさすがドイツ車。ただ個性があるかと問われればさすがに厳しい部分があります。キドニーグリルがないとBMWと分からないかもしれません。
良くも悪くも中性的な顔をしているので、近年のギラッとした顔付きに嫌悪感を感じる人にとっては受け入れやすいデザインでしょう。
インテリア
ボタン類の質感は高いのですが、表面が経年劣化の影響かベトベトしています。このあたりは年式的に仕方がありません。ボタンの配置類はZ4と酷似しているのですが、表面の質感はやはりZ4のほうが上に感じます。まぁ価格相当ですよね。
メーターはオーソドックスな2眼タイプ。変にごちゃごちゃしていないので視認性は良好です。
カシャンと出てくるカップホルダー!使い勝手は分かりませんが、思いのほか凝ったギミックを搭載しているので(ゆっくり開いて最後にカシャって出てくる)インテリアの中で一番感心した部分(笑)ただ助手席側は取っ手部分に干渉しそうな気がします。
後席にもエアコン吹き出し口を完備。今でこそポピュラーな装備ですが当時は珍しかった機能のひとつ。
トランク内はこんな感じ。代車なのでゴチャゴチャしていますが、まぁ必要にして十分か?
走行インプレッション
2,000cc直4モデル…しかもターボ非搭載なのであまり期待はしていなかったのですが、実際にアクセルを踏み込むとゴロゴロと迫力のあるサウンドを轟かせてくれます。絶対的なパワーがない分サウンド負けしている感はあるかも。
直4の割にはアイドリング時に大きな振動を感じません。マウントが良い仕事をしているのかバランスシャフトが優秀なのかは不明。全体的にアクセルレスポンス、ブレーキの操舵性、路面の凹凸のいなし方は優良レベルでした。
しかし…
問題はハンドル…
なんだか知らんがめちゃくちゃ重い!
重ステなんてフレーズが久しぶりに頭をよぎった。調べたらどうやら電動ではなく油圧式らしいです。2006年式の3シリーズで油圧式!もうこの時代のほとんどの車は電動化しているので何で3シリーズは油圧式なんでしょうか?正直意味が分かりません。
実際のところ油圧式によるメリットがないわけではありません。高速走行時には不自然感のない(とは言っても近年の電動パワステも自然なフィーリングですが)機械的な重さが安定走行に寄与する場面が多々ありました。
しかしながら常日頃から高速道路を走行するわけではないので、日常的な買い物や狭い道での切り返しはかなりしんどい…。
320i(E90)という車
思いのほか元気で瞬発力のあるエンジン。さすがはシルキーシックスで有名な直6を作るメーカーです。4気筒を作らせても完成度の高さは随一のもの。オルガン式アクセルの入力も素早く、トルコンを感じさせないスムーズな加速はBMWの掲げる「駆け抜ける喜び」を体現しています。
サイズも大きすぎず小さすぎず、シートのサポート感も良好で長距離ドライブでも疲れ知らずでしょう。総合的な車のポテンシャルで見ればなかなかのレベル…なのにハンドルが残念!とにかく残念!ハンドルの重さだけで★5が★2に落ちるレベルです。
さすがにこのあたりは好みの問題も影響してくるわけですけど、個人的にはこのハンドルさえ電動式であれば年式の割に良く出来た車だと太鼓判を押すところでした。まぁ言い方を変えればE90が悪いと言うより重ステが悪いとも言えるか…。
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